今回は「就活・転職活動の時の不安に打ち勝つ方法」です。
もともとは僕のところにきたある女性からの相談メールです。
メールで相談される方は基本的に「公開NG」の方が多いのです。
・・・転職の話はデリケートですからね。
ところが今回、その中にブログでの紹介を了承してご相談いただいた方がいらっしゃいました。
せっかくですので、僕がどんな風に転職相談にのっているのか、原文のままそのやり取りをご紹介したいと思います。
就活・転職活動に不安を感じていらっしゃる方はもちろん、他のことで僕に相談があるけれど、どんなことを言われるか不安という方もお読みください。
転職活動に不安を感じている しーずーさんからのご相談
それでは始まりです。
4/2に来た、ということで始まりは3日前ですね。
[投稿日時] 2016年04月02日 16時57分13秒
お名前 : しーずー
メールアドレス : xxxxxxx@xxxxx.co.jp■引用OK or NG
問合わせ内容をブログ内で引用してもいいですか? 大丈夫■メッセージ
30歳女性です。
信用金庫で3年務めた後、運輸倉庫の会社で約4年経理業務を経験、より一層経理の仕事をしたく昨年転職しました。しかし、2か月で会社都合の整理解雇となり、その後転職活動をしたもの、大奥的な会社に入ってどうしても社風が合わず体調を崩してしまい2か月15日で退職で今に至ります。転職活動してはみるものの、妙に不安に陥ってしまいます。どうしたら不安がぬぐえるのでしょうか。。。しーずーさんからのメールより引用
うん、なるほど。
このタイプの「不安」を訴えてくる相談は結構多いです。
この相談に対する僕の解答が以下です。
しーずー様
はじめまして、こんばんは。
WinF-JCの小鳥遊 睦月と申します。たくさんの転職サイト・ブログ、もしくは相談窓口の中から、WinF-JCに興味をもっていただき、ありがとうございます。
まず申し上げておきたいのですが、程度の違いこそあれ、転職活動に不安を持つのは「当たり前」です。しーずー様がどーとかではなく、誰でも持つ自然な感情ですから、気にしないでください。
だってそうでしょう?
よっぽど特殊な事情でもない限り、転職活動なんてそうそうやる機会があるものではありません。
人間は慣れの動物ですが、慣れるにはやはりそれなりの回数、同じ体験をする必要があります。
不安を感じるのは、未知の要素、危険から身を守るために人間に備わった自己防衛本能が正常に働いている証拠です。
転職活動に不安を感じるのは自分のメンタルが弱いだとか、力がないとか、そういう罪悪感はさらに心を弱くします。
絶対に持ってはダメです。
くどいようですが、怖くて当たり前なのです。
今の自分を受け入れてあげてください。
では、それを踏まえた上で、次のステップ。
しーずー様は何に対して不安を感じているのでしょうか?
それをすべて紙に書きだしてみましょう。
- 仕事をしていないことでの周囲の視線ですか?
- 金銭面での不安ですか?
- 次の職場もあわず対象を崩してしまうのではないかという不安ですか?
- それとも採用してくれる会社があるかという心配でしょうか?
とにかく全部書きだしてみてください。
この段階で、結構不安は和らいでいるはずです。
なぜなら、人間が一番不安を感じることは、「何が不安かわからない不安」だからです。
そして、それが終わったら「何でもできる」と仮定して、一つ一つの不安に解決策を書いてみてください。
これも多ければ多いほどいいです。「こんなことできない」とか考えちゃダメです。
あと正解を求めてもダメです。思いついたことは否定せず全部書きだしてください。
例えば、「次の職場でもいじめられるんじゃないか」という不安に対して「空手を習えばいいんじゃないか。」と直感的に感じたら、「それで解決すれば苦労はしない」などと否定せず、そのまま書きます。
どうでしょう?
もしかしたら紙1枚じゃ足りなくなっているかもしれません。あなたは、あなたに起こる問題に対して、それを分析し、解決のための仮説を立てられるだけの力をもっているのです。
もしどうしても解決策が出てこなくっても、心配はいりません。
問題ありません。そんな時は、不安を全部書きだしたものをまた僕のところにメールしてください。
一緒に考えましょう。もしかしたら、不安を書き出すこともできないかもしれません。
それも別に特別なことではありません。
誰だって不安に向き合う、自分が抱えている不安の深い部分を覗くのは勇気がいります。どうしても、どうしても、どうしても書けなかったら、その時はまた相談してください。
少し回り道になりますが、別の方法をご用意します。
といったところで今日はここまでです。神は乗り越えられる試練しか与えません。
しーずー様が今置かれている状況も、必ず突破口があります。
それを信じて、今日、今から変わっていきましょう。
それではまた。
小鳥遊
小鳥遊のメールから引用
・・・長っ!www
僕のところに寄せられる質問・相談はほとんどが、人から見れば「ふーん、大変だね」程度でも、本人からすれば深刻なものがほとんどです。
そこへ2,3行のメールが返ってくるだけだったら、「はぁ・・・」ってなっちゃいますよね。
だから僕の場合、最初のメールは出来る限り長く書くことを意識しています。
とにかく「全力でサポートすること」の宣言というか、「これだけの熱量を持って対応させてもらいますね」という姿勢を示す意味でこのスタイルでやることにしています。
こうして長い長い返事を送ると・・・7割くらいが音信不通になります。
満足されているのか、あまりにこっちが本気過ぎて引いちゃったのか・・・
基本、僕から催促のメールはしないことにしています。
もちろん、変な勧誘やセールスのメールも送りません。
個人情報の保護は徹底していますので、ご安心ください。
と、思っていたら、返事が来ました。
小鳥遊睦月 様
こんばんは。昨日はお返事ありがとうございました。
メールをもらった瞬間目が覚めました。
不安まみれになって、視野が狭くなり何が問題なのか考えることすら逃げていました。私の不安は
昨年の転職しすぎで受けられる会社はあるのだろうか
退職理由をつっこまれて答えられるかどうか
仮に新しい会社に入って続けることは可能なのだろうかという点でした。
まずは、どのような手を使ってでも受けれる会社をたぐりよせ、退職理由をつっこまれて答えられなくてもそれは勉強材料とし
次に続ける。仮に新しい会社に入ったときには、相当の覚悟と冷静さを持って臨むこと。
これでも甘さはあるのかもしれませんが、少しだけ前進することができました。
またブログにお邪魔するかもしれません。
ご連絡いただき、本当に助かりました。
しーずー
しーずーさんのメールより引用
こういうお返事いただけると、ジーンと来ますね。
うんうん。
一番嬉しいのは、ちゃんと僕のいったことをやってくれて、そこから自分なりに道を切り開いてくれたことです。
僕のアドバイスは、メッチャ長かったけれど要約すれば、「不安を紙に書き出して、それに解決策を書き込んでください」だけです。
「不安」とか「わからない」という相談にはほとんどこの解答をします。
・・・そっちから相談してきたくせに、やらないんですよ、ほとんどの人は!!
で、そのまま音信不通になってくれればまだマシですが、「面倒だからもっと手っ取り早くて効率的な方法、すぐいい会社に転職できる方法を教えろ!」とか言ってきやがるんです。
腹立つでしょ?
だからこそ、こういうメールは本当にうれしい!!
というわけでさっそくお返事ださせていただきました。
しーずー様
こんばんは。
小鳥遊です。多少なりともお役に立てたようで何よりです。
僕は弁護士でも何でもない、ただ人よりちょっとだけ苦労しただけの一般人ですから、人の話を聞いて自分の経験の中から少しだけアドバイスをすることしかできません。
でも、これが一人、二人であっても誰かの未来を明るくして。
いつかは日本を明るくする一助になると思っています。また何かあったら気軽に相談してください。
「何が不安かがわかる」これ、とっても大切です。
そのことに自分の力で気づかれたことは、しーずーさんのこれからにとって、大きな大きな一歩になります。出てきた不安に対しての対応策が甘いのは別に問題ありません。
その度に書きだして、仮説を立てて、やってみて、上手くいったことといかなかったことをチェックする。
それを繰り返していれば精度とスピードはどんどん上がります。
「問題が起きたらそれを明確にし、細かく分割して一つづつ片付ける」
それだけ忘れなければ大丈夫です!!
暑いくらい暖かかったり、肌寒かったり。まだまだ気候が安定しません。
お風邪などひかれませんよう、どうぞご自愛ください。
小鳥遊
と、こんな感じです。
ほとんどの質問にこれくらいの文章量で数回のやり取りをしています。
時間的にも、精神的にも、体力的にも、おっさんにはキツイです(苦笑)。
ま、相談受けるって言っちゃったことだし、いけるところまでは行く所存です。
まとめ
今回、ほとんど表に出てこなかった相談者様とのメールでのやり取りを公開できたのは、本当によかったと思っています。
これでおっさんが若い子相手にハァハァせず、まじめに相談に乗っていることがおわかりいただけたでしょうwww
WinF-JCでは引き続き、転職や非正規での悩みに関するご相談を受け付けています。
こんな感じで濃く、熱いご対応をさせていただこうと思います。
相談方法は、
- コメント
- メールフォーム
の3つで受け付けています。
どれでもいいですが、できればコメントか、メールで相談する場合は可能であれば「公開OK」にチェックを入れていただけると、ありがたいです。
他の読者さんに情報を共有できますので、どうぞよろしくお願いいたします。
参考
2016/10/20追記