今日は過去に「いじめ」を受けたことがある人に言いたいことがあります。
過去に学校や職場で、いじめを受けたこと、ありませんでしたか？
今、生きてて楽しいですか？
元気にやっていますか？
何か、変化はありませんか？
もし気分が重かったり、心が不安定だったり、嫌な変化を感じていたら・・・
それは、「いじめ後遺症」かもしれません。
いじめは、不発弾のように、あなたの心の中に息をひそめている可能性があります。
このやっかいな不発弾は、「環境の変化」や「同じような体験」を引き金に、あなたの人生を蝕みます。
発症してしまうと・・・最悪の場合、まともな生活ができない地獄の中で一生を終えることさえあります。
脅しじゃありません。
過去にいじめを受けたことがある方は。
今、何もなかったとしても、できるだけ早く、精神科か心療内科を受診してください。
小学校・中学校・高校と12年間のいじめ体験が30歳過ぎてから爆発し、あと一歩で人生棒に振るところだったおっさんからの警告です。
あなたの人生はあなただけのものじゃありません。
あなたがいなくなった世界で、涙を流す人が必ずいることを、覚えておいてください。
いじめの被害者に巣食う不発弾～【いじめ後遺症】とは
2017年2月6日のNHKの「あさイチ」で、【いじめ後遺症】の特集をやっていました。
【いじめ後遺症】を一言で説明すると。。。
いじめを受けた被害者が、いじめがなくなっても日常生活に支障の出る精神的な障害を持ち続けること。
です。
その症状は様々で
- 対人恐怖症
- うつ病
- 引きこもり
- 社会不安障害
- PTSD（心的外傷後ストレス障害）などなど
と様々な精神疾患の発症率を上げ、通常の日常生活に支障が出てしまったり、・・・「自殺」という最悪のシナリオをたどってしまうことさえあります。
「うつ病や引きこもり等が、PTSDの一種じゃないか」という定義的なところで意見は分かれるかもしれませんが、ここではそういった言葉の定義より、いじめがどれだけ多くの精神的な悪影響につながるか、というところに焦点を当てたいと思います。
魂の牢獄【いじめ後遺症】がいじめがなくなってから起こるメカニズム
いじめ後遺症の恐ろしいところは、「いじめがなくなり、いったん回復したと思われた人が、ちょっとしたことをきっかけに、精神の牢獄に閉じ込められてしまう」ことです。
冒頭でも紹介したNHKの「あさイチ」でも取り上げられていましたが。。
容姿のいじめをきっかけに何十年も「摂食障害」に苦しむ女性や、いじめから２０年後に突然思い出して「対人恐怖症」に陥った女性もいて、多くの精神科医がその深刻さを訴えています。
いじめ被害者のその後を追ったイギリスの調査では、４０年たってもうつ病のなりやすさや自殺傾向がいじめられていない人と比べてかなり高くなることが疫学的に明らかになっています。
NHK【あさイチ】「知ってほしい･･･。“いじめ後遺症”」より引用
では、いじめ後遺症はなぜ起こるのか？
人間は顕在的な記憶から消えたと思っている情報も、すべて潜在意識に保存しています。
Gmailで一度見たメールを「アーカイブ」すると、受信トレイからはなくなっても「すべてのメール」を探せば見つけられるのと同じです。
脳は精神を守るため、「つらい思い出」「嫌な記憶」を顕在意識から潜在意識へと押しやります。
ここでややこしいのが、脳が「どんなものでもいつ使うかわからないので、とりあえずすべて保存しておく」というGmail的なロジックで動いているという点。
そのため、いじめの記憶も顕在意識からは見えなくても、削除はされていません。
潜在意識に追いやられた「いじめの記憶」は、普段は意識することがなくてもあなたの心の奥深いところに眠っています。
それが・・・
いじめの加害者に似た人を見たり
同じようないじめを職場や学校で体験したり
いじめられていた時に見ていた景色・聴いていた音・感じていた感情と同じモノを感じたり・・・
ちょっとしたことをきっかけに顕在意識に引き戻される。
いじめ後遺症は加害者たちの悪意がつくった【呪い】です。
必死の思いで耐え、我慢して生き残った人を、何度でも地獄の日々に引き戻そうと息をひそめています。
その影は物理的に、脳にはっきりとした形で焼き付けられます。
あさイチの中で福井大学 子どものこころの発達研究センターの友田明美教授が解説してくれましたが。。。
今までに暴言虐待を受けるとコミュニケーションにかかわる聴覚野の容積が１４％増加し、厳しい体罰を受けると理性をつかさどる前頭前野の容積が１９％減少することがわかっています。
また、ハーバード大学の研究によると、いじめなどの強いストレスを幼い頃に受けると、恐怖や悲しみをつかさどる扁桃体がおよそ１割大きくなることがわかっています。
NHK【あさイチ】「知ってほしい･･･。“いじめ後遺症”」より引用
・・・脳の形を変えるとか。。
いじめって・・・
名誉棄損や恐喝というより・・・
傷害じゃね？
【いじめ後遺症】の治療法・予防法
NHK「あさイチ」【知ってほしい･･･。“いじめ後遺症”】より引用
いじめ後遺症という呪いを解くにはどうすればいいのか。
どうしたら発症前に食い止めることができるのか。
ものすごーくベタですが・・・
適切な治療とケアです。
脳は人が死ぬまでその形を変え、能力を高めることのできる器官です。
友田教授も言っている通り、適切な治療を行えば元のように回復する可能性があり、脳そのものがまったく同じ形に戻らなかったとしても、別の部分を発達させることで精神的な問題を解決することが可能なのです。
希望を持ったところで、もう少し具体的なことをお話しします。
そこで重要になるキーワードが。。
「自尊感情の回復」です。
いじめを受けた人や、うつ病等精神的なトラブルを抱える人に多い傾向として・・・
「自尊感情」が低下する
というものがあります。
自尊感情・・・
簡単に言うと
「自分には価値がある、尊敬される」と思える感情のことです。
これが低下してしまうと・・・
- 自分を信じられないため、困難に直面したときに粘りが出せない
- うまくいかないことを何でも「自分のせい」ととらえるようになる
- ちょっとしたことで「責められた」と必要以上に大きなダメージを負う
といったことが起こるようになります。
具体的には
「いじめられたのは自分にも悪いところがあった」がエスカレートして「いじめられたのは自分のせいだ」と自分を責めるループにはまってしまったり。
「いじめられたなんて気のせいだ」がエスカレートして「自分は心が弱い。ダメな人間なんだ。」と自分を追いつめたり。
「自分は誰からも受け入れてもらえない」「見捨てられた」と孤独感を積み重ねたり。
最後には、世の中の何もかもをネガティブにとらえ「私には価値がない。生きている意味なんてない。死んだほうがいい。」
...
といった具合にどんどん傷が深まっていきます。
いじめ後遺症が発症してしまったら「自己治療」や「素人によるカウンセラーの真似事」は危険です。
精神科や心療内科など、専門家による治療を受けるようにしてください。
そして。
まだいじめ後遺症を発症していない人も「今は元気だから大丈夫！」ではなく「予防」という観点から、専門家に見てもらい、指導を受けてください。
インフルエンザだって症状でないうちから医者にかかります。
特に自覚症状がなくたって健康診断は受けます。
あれと同じです。
早ければ早いほど、軽いうちなら軽いうちほどいいです。
追い返されたっていいじゃないですか。
専門家が「大丈夫」と太鼓判を押してくれたのです。
その自信がいじめ後遺症の発症を抑制してくれます。
いじめ後遺症の呪いの影を感じたら唱えてください。
あくまでも応急処置ですが。
一時的に呪いをはね返す呪文です。
いじめは犯罪
いじめられることに「仕方ない」「被害者にも原因がある」はあり得ない
自分（あなた）は悪くない
と。
あくまで一時しのぎです。
できるだけ早い専門家への相談もお忘れなく。
いじめ後遺症が30歳過ぎてから発症した僕は、何をどうして、その後どうなったのか。。。
僕の場合、
小学校・中学校・高校といじめられ続け・・・
嫌な思い出しかない地元を離れて東京で過ごした学生生活4年でそのことを忘れかけ・・・
ブラック企業で暴力受けたことを引き金に、いじめ後遺症を発症して電車の中で倒れ
うつ病と診断され1か月入院し
いろんな人に助けてもらって、ここまで回復しました。
はぁ。。
黒歴史。。。
- どんないじめ受けてきたか、とか。
- うつ病ではどんな症状が出たか、とか。
「ピー」入れられまくって、モザイクかけすぎたAVみたいになっちゃうから今回は書かないけど。。
一言でいえば。。
無限地獄
そうとしか言いようがない。
体験したことがない人には絶対にわからない底なしの絶望感。
いじめ被害者どうしや、うつ病患者どうしでも、決して共有できない、圧倒的な孤独をまき散らすオーダーメイドの呪い。
あれから5年だか6年だか。。
今は、楽しくやってます。
人の数だけ苦しみがあるから。
特効薬があるわけじゃないけれど。
それでもあえて、僕がここまでこれた理由を2つ挙げるとすれば
自分がいなくなった世界で泣いている人の悲しみを実感できたこと
だと思っています。
おっ。
カッコいいフレーズができてしまった。
飲み会の席で、タバコの煙を焦点の定まっていない目で見つめながらつぶやくと、決まりそうｗｗｗ
・・・
うつ病で入院してる間。
退院してから自宅療養してる間。
職場に復帰してまた暴力振るわれて、家に引きこもった間。
その後・・・
一人で自分と向き合う時間をたくさんとって。
「自分って何？」「自分が生きる意味って何？」・・・
考えて、考えて、考えて・・・
嫁が疲れた顔で毎日見舞いに来てくれたことを思い出して。
昔の同僚が「やめちゃえよ」って言ってくれたこと思い出して。
NLPの先生が体験教室終わった後「一緒に人生の宝物を探そう」って言ってくれたことを思い出して。
長野にいたころ、父や、母や、弟がしてくれたことをひとつひとつ思い出して。
・・・
小さな小さなやさしさ、愛情を集めて、積み重ねて。
そうやって、ようやくここまで来た。
「価値のない人間などいない」とまでは言わないけれど。
まっとうに人生を歩いてきた人には、いなくなったとき泣いてくれる人が必ずいる。
それだけは、間違いない。
心の感度を上げると、いろんなノイズも拾っちゃうから、傷ついたり失望することも多いけれど。
自分のために小さな小さなやさしさを投げかけてくれる人を忘れなければ。
そういう人に10分の1でいいから、何かお返しする気持ちを忘れなければ。
本当につらいときに、「必ず自分を支えてくれる自分の軸」ができる。
これが、38年生きてきて、やっと見えた真実。
まとめ
いじめは犯罪です！
「欠点＝いじめていい」の等式は絶対に成り立ちません！！
僕が絶対に認めません！！！
「いじめられた側にも原因がある」などという腐った理論は、加害者の屁理屈です！！！！
あなたは、悪くありません！！！！
そして。
・・・
必ず良くなります！
必ず救われる日が来ます！！
絶対に！！！
