※上の写真は大阪市営地下鉄で配っているものです。
自らが痴漢の被害に遭い続けた女子高生がつくった「痴漢防止バッジ」
“痴漢を許さない”“泣き寝入りしない”というメッセージが込められているのだとか。
きっとこれをつくった女子高生というのは、心のやさしい、内気な女の子なのでしょう。
彼女が最後まで泣き寝入りして終わるのではなく、
- そこから抜けだそう
- 自分だけではなく同じような悩みを抱える女性のためにも何かしよう
- そして、男性を痴漢冤罪や加害者にしないようにすることを考えよう
と行動を起こしたことは、誰がなんといっても称賛に値することです。
・・・ただ、、、残念ながら、、、決定的に欠けているものがあります。
加害者目線です。
行動を起こしたことは素晴らしいのですが。
厳しい言い方になりますが。。
被害者の立場で、被害者なりにできることをやっただけの自己満足です。
結果にコミットしていません。
本気で「痴漢をなくす」という結果を出そうと思うのなら。
本当に痴漢を止めさせたいと思うなら。
「痴漢に遭いやすい女性」を見極めた上で、加害者である男性の目線に立って対策を考えなければいけません。
痴漢抑止バッジは逆効果!「わたしは痴漢に遭いやすい女性です」と宣言しているようなもの!!
痴漢に遭いやすい女性には特徴があります。
- セクシーな体型をしている?
- 顔がいい?
- 良い匂いがする?
- 露出の高い服を着ている?
もちろん、これらも加害者を犯行に走らせる要素の一つではあります。
ありますが・・・
決定的なものではありません。
痴漢される女性とされない女性の決定的な違い。
それは。
「コイツ、少しぐらい触っても何も言わなそうだな」という雰囲気。
要するに、「心の弱そうな匂い」です。
僕個人としては、人としての心の強さはもっと別のところにあると考えていますが、ここでは便宜上「痴漢をされたとき『この人痴漢です!』と訴えられない女性、助けを求められない女性の心理」を心の弱さと定義します。
こういう女性は
- もし違ったらどうしよう
- 逆上されたらどうしよう
- この人にも恋人や家族がいるだろう、それを壊すのは申し訳ない
- 自分が黙っていれば、この人は犯罪者にならなくて済む
・・・
というように、人に気を使いすぎる、優しすぎる傾向があります。
そこに付け込んでくるのが、痴漢です。
話を戻します。
電車にはたくさんの女性が乗っています。
その中からでさえ、あなたの「心の弱そうな匂い」を嗅ぎつけられてしまうのに。
痴漢防止バッジなどというわかりやすい目印をつけてしまったら、どうなるでしょう?
「私はいつも痴漢に遭っています。こんなバッジをつけないと『泣き寝入りしない』という決意が揺らぐくらい弱い女性です」と宣言しているようなものです。
絶対に狙われます。
では痴漢防止バッジ発案者のたか子さんや、このバッジのことを取り上げた雑誌の女性記者さんの証言はウソなのか?
最初の頃は「あの~、いたずらで何か付けられてますよ」と声を掛けてくれる人や、「痴漢する方も相手を選ぶよな。」と背後でふざける心無い男子高生達がいましたが、「痴漢されるより何十倍もマシ」と言ってたか子さんは付け続けた。それ以来、痴漢被害はピタッとなくなったという。
痴漢抑止バッジをつけ女性記者(25)もラッシュ時の電車に乗ってみた。肩掛けカバンの取っ手付近にバッジを見つけた人は何らかの反応を示した。男性は距離を取ったり吊り革につかまろうとし、女性は周囲にいる男性の動向を気にして視線を動かす。
痴漢との遭遇はゼロ。バッジの効果はテキメンで、周囲の人に“痴漢に間違われないよう気をつけよう”“痴漢が出るかもしれないから用心しよう”という意識を持ってもらえる効果ありと感じた。
少なくともウソはついていないと思います。
でも僕は、この効果は一時的なものだと考えています。
このバッジをつけている人はまだまだごく一部。
そのため、物珍しさから着用者は周囲の注目を集めます。
それが痴漢を抑止しているのでしょう。
でも。。。
このバッジがもっと普及して、誰も気にしなくなったら。
鉄道会社やマスコミ、大元の痴漢防止活動センターの活動が下火になれば、きっとこのバッジをつけていても、、むしろつけているからこそ被害に遭う女性が現れるでしょう。
そして、バッジはつけられなくなり、全ては元の木阿弥に。。。
あなたの人格をつくったのは、あなたがこれまで積み上げてきた時間と経験です。
残酷なようですが、バッジひとつで変えられるほど軽いものではありません
本当に効果のある痴漢対策1~不特定の相手からたまにされるレベルへの対処
痴漢対策は相手との関係の強度によってわかれます。
まずは「相手に完全マークされる前段階」での対策。
決まった相手に毎日待ち構えられているというほどではないけれど、同じ車両で痴漢に遭うとすれば自分・・・というレベルの場合です。
相手はこちらのことを特定の個人としては認識していません。
今のうちに、痴漢を引き寄せる「弱い匂い」を消して、同じ車両に乗っているけれど被害に遭わない女性と同じくらいの雰囲気を身に付けることを提案します。
ちなみに。
ここでは電車やバス等での痴漢対策に焦点を絞ります。
道路などでの痴漢対策については後述します。
女性専用車両に乗る
究極の痴漢対策です。
男性がいないのですから、痴漢されようがありません。
ただ・・・線によっては女性専用車両がないことがありますし、通勤ラッシュ時間だけしか女性専用になっていないこともあります。
そんな時は・・・
姿勢を正す
肩をすくめて、背中を丸めて。。
見るからに弱そうです。
少しくらい触っても黙っていてくれそうです。
- 背筋は伸ばしてください!
- 胸を張ってください!!
- フラフラしないように脚は肩幅に広げてください!!!
- そして・・・壁によりかからないでしっかり立ってください!!!!
それだけでだいぶ印象が変わります。
目線を上げる
じっとうつむいて下を見てたりしている女の子・・・弱い匂いがプンプンします。
痴漢を引き寄せる匂いです。
目線を上げて、こめかみにグッと力を入れましょう!
どこを見ていいかわからない時は、吊り広告(壁や窓に貼ってあるやつでもOK)を見るようにします。
バッグ等でお尻をガードする
痴漢は後ろから行為に及びます。
これは「自分の顔を見られないようにするため」だけではなく、「相手の顔を見ないようにして罪悪感を感じないため」です。
背面からの攻撃に対する防御は一定の効果があります。
ただし・・・今度は盗難のリスクが出てきます。
貴重品は別に持っておくなど、対策をしっかりと取りましょう。
格闘技を習う
ヒラヒラしたミニスカートの色白女性と、道着やボクシングのグローブを持ちつつ、格闘技の本を読んでいる女性。
どちらが狙われるでしょうか。
考えなくてもわかりますよね。
ただ、、小道具を揃えるだけでは不十分です。
見ぬかれます。
やるなら本気で徹底的に!
オリンピックに出場したり、プロになったり、世界を取るつもりならともかく。。
最近だとダイエットを兼ねたライトな格闘技教室がたくさんあるので、それで十分です。
「本当に格闘技をやっている説得力」がつくだけじゃなく、自信とくびれのあるスレンダーなボディが手に入ります。
まぁ、そのへんは女性の方が詳しいでしょうね。
道端アンジェリカさんをはじめ、モデルや芸能人もキックボクシングを美容と健康に取り入れてますから。
一人にならない。強そうな彼氏を作る
誰でも知っている基本的な対策ですが、確かな効果があります。
女友達でも抑止力にはなりますが、彼氏か男友達=男性だと防御力は格段にあがります。
どうしてもムリならせめて人が少ない車両は避けましょう。
本当に効果のある痴漢対策2~特定の相手から毎日のように痴漢行為をされる場合
冒頭ででてきた痴漢に苦しんでいた痴漢防止バッジの発案者 たか子さん、そして痴漢防止活動センターの、
痴漢の犯人を捕まえてほしいわけではなく、やめてほしいだけという気持ちがあります。
実際に被害に遭う前に、(泣き寝入りしないという意思表示で)相手が引いてくれたらそれでいいんです。
という考え、すばらしいと思います。
だけど、、、本当に残念だし、同じ男として情けないけれど、、それが通じる相手じゃないこともありえます。
そんな時は、もう戦うしかありません。
といっても、物理的な戦いで男に勝てる女性はごく少数でしょう。
いつも思うのですが。。
テレビや雑誌で痴漢にあったときの対策とか、護身術とか紹介してるじゃないですか。
効果ねえだろ、絶対!!
電車の中でこっそりお尻触ってきたり、肘でオッパイ突っついてくる程度の小物なら、前述の「本当に効果のある痴漢対策1」で十分でしょう。
でも。。
- 訴えでたら「ヤってない」「お前が誘ってきた」と逆切れしてくるようなアホや。
- 壁ドンで降りれなくして、下着の中に手をツッコんできたり、きったねーチンポ掴ませようとしてくるキチガイや。
- 複数で囲んでくる組織犯や。
- ・・・それ以上の行為にエスカレートしちゃう輩に。
足踏むとか、腕ねじ上げるとかムリだろ。
むしろ、、、そんなことしたら逆上して何しだすかわからんよ!!
じゃあどうするか。
法に裁いてもらうんです。
まずは鉄道警察に相談
まずはここから出発。
後述する探偵等への相談も警察に相談していることが前提になります。
女性専用車両の導入、痴漢防止バッジ・・・痴漢に対する社会の関心・注目が(以前より多少は)高まっていますから窓口も以前より増え、相談しやすくなっています。
必ず行いましょう。
現場を写真撮影。客観的な証拠を記録する
とはいっても、警察は基本的に犯罪による被害が出なければ動きません。
おそらくは一般的な痴漢予防対策をレクチャーされて「おさまらなかったらまた来てください」と言われて終わりです。
痴漢の被害は目に見えません。
目に見えないものは警察には伝わりません。
・・・一生対応してもらえない可能性もあります。
そんな時は証拠集めです。
一番いいのは友達や彼氏等々に持ってもらって、離れて見守ってもらい、行為が起きた時に写真撮影をしてもらうこと。
犯人が身体に接触している瞬間を、顔がわかるように撮影できれば決定的な証拠になります。
同時はムリなことがほとんどですが、身体の接触部分で1枚、相手の顔を衣服の色と形状がわかる範囲までで撮影したものが1枚あれば、2枚で個人を特定できます。
頼める人がいないか、考えてみてください。
大事なのは絶対に一人で何とかしようとしないこと。
一人でデジカメやボイスレコーダー使って証拠を記録しようなんて考えないでください。
相手が逆上してきた時や、計画的痴漢で仲間がいた時など、さらに凶悪な犯罪にエスカレートして取り返しの付かないことになる可能性があります。
どうしても協力者が見つからないときは、探偵を使う
「探偵 痴漢」では痴漢冤罪の調査に関するページしか出てきませんが、「痴漢 調査 (都道府県名)」で検索すると、目的の情報が手に入ります。
ボディガード・証拠確保・諸々代行とオールインワンのパッケージを用意しているところもあれば、女性探偵が対応することを売りにしているところもあります。
調査費用は事務所によって本当にピンキリなので直接聞いてみるのが早いです。
成功報酬型のところだったら、加害者に請求書を回させるといいでしょう。
客観的な証拠は痴漢被害者のみならず、冤罪に苦しむ男性も救う。そして・・・
痴漢にあっているのに声を上げられず泣き寝入りしてしまう原因の一つに「自分が冤罪を起こしてしまうのではないか」という不安があります。
日本の痴漢による有罪率(刑事裁判全般ですが)は99%!
もし間違いだったら、相手の家庭・仕事・・・人生そのものがメチャクチャになります。
その日はたまたま近くにいた別の男性の手が、電車が揺れた時にお尻に触れてしまった、という場合でも。
被害者が毎日の痴漢被害で精神疲労がMAXになっていれば、そんな”誰も悪く無い不慮の事故”が犯罪になってしまうことは十分にありえます。
痴漢は「人が死ぬ」「けがをする」「モノがなくなる」といった誰の目にもわかる証拠が残らない”感覚の犯罪”。
罰せられるべき人間が野放しである一方、罪もない善良な男性が人生を棒に振る狂気。
そんな狂気から男性・女性の両方を守るのが「証拠の記録」なのです。
・・・
100%相手が悪いことがわかれば、何のためらいもなく相手を告発できる、助けを求められる。
・・・なんて胡散臭い健康器具のCMみたいなことは言いません。
それでも怖い、それでも不安なのが人間ですから。
だけど「もし間違えていたら」「逆ギレされたら」という決して小さくない不安の払拭は、もう一歩の自信と勇気につながります。
あと。
「警察が信じてくれないんじゃないか。」という不安も小さくなります。
また。
完全にゼロにはできませんが、少なくとも、痴漢の様子を根堀り葉掘り聞かれたり「あんたにも隙があったんじゃないの?誘ったんじゃないの?」というセカンドレイプを軽減することもできます。
「痴漢に負けない」とか
「泣き寝入りしない」とか
口先だけじゃなく、行動で示す覚悟を持ってください。
痴漢にしろ、非正規労働による貧困にしろ、被災にしろ・・・
大変に大変にお気の毒ではありますが。。
最後の最後、自分を救えるのはいつだって自分自身です。
最後に。
くどいようですが。
ヤバイ相手だったら。
危険ですから、絶対に、絶対に、絶対に、一人で何とかしようとしないでください。
ああいう頭わいてる輩はキレたら何をするかわかりません。
女性は被害者!悪いのは男なのにどうして女性側がお金・時間・労力を使わないといけないのか
僕もそう思います。
金目当てに罪を捏造してくる女、やってない証拠が明確な案件でも「過去の判例」しか見てない司法はクズだけど。
痴漢とは、男の面汚しです。
痴漢で女泣かすような男は、麻酔なしで性器ちょん切ってやりゃいいのです!!
だから。
今回書いたことを「評価する・評価しない」「やる・やらない」「信じる・信じない」・・・すべてあなたの自由です。
でもさ。
待機児童問題・・・国や地方自治体に任せといて解決するでしょうか?
「20代が就職氷河期だったというアンラッキーだけで非正規から抜け出せない」と嘆くだけで、正社員になれるでしょうか?
自分のせいじゃないことを、誰かが解決してくれるまで待つ人と。
自分の人生すべてに責任をもって、なんとかしようともがく人。
どっちが幸せになれるかなって話じゃないのかな。
こういったことを。。
”痴漢から実を守るためだけの負担”と捉えるか、”人生のプラスになるスキル”の開発と捉えるかで。
「女で生まれてよかった」と笑えるか、「女だから損をするんだ」と苦しむかが決まると思うんよ。
まとめと補足
僕もこの記事書くまで知りませんでしたが。
痴漢よけの催涙スプレーやスタンガンは、買うのは合法でも持ち歩いたり、実際に使用するのは違法です。
あと。
痴漢がもっとも多く起こるのは、「路上」です!
痴漢全体の42.6%が路上で起こっているというデータがあります。
参考 痴漢対策(セコム)
電車だけだったら女性専用車両で問題解決ですが、路上となるとそうはいきません。
「夜は外に出ない」というのも、部活やってたりアルバイトをしないと学費が払えない学生さんには難しいだろうし。
それに今は女性が働くのが当たり前の世の中。
「痴漢が出るので」と毎日定時で帰るのはムリでしょう。
それに非正規だと9時-17時で帰れる仕事にありつくのは至難の業です。
その場合は、
- 移動は出来る限り徒歩以外の手段(自転車・バイク・車)を使う
- 一人にならない(友達や彼氏に送ってもらう、家族に迎えに来てもらう)
- どうしてもムリなら移動中は走りやすい靴を履くようにし、痴漢が現れたら全力で逃げる
間違ってもスマホで犯人を撮影しようなんて考えてはいけません。
痴漢以上の被害になる可能性が大です。
あとは。
防犯ブザーひとつ持っておくことです。
道もそうですし、一人で電車やバスに乗る時、どうしても怖くて声が出せなければ、迷わず使ってください。
迷惑なんて考えちゃいけません。
世の中には、ごく少数ながら「痴漢はされる方が悪い」なんてボケたジジイみたいなことを抜かすおっさんがいますが。
ほとんどの男性は痴漢をする男を苦々しく思っており、女性の被害がなくなることを願っています。
そして。
声を上げてくれなきゃ、知らせてくれなきゃ助けようがありません。
助けを求めてください。
痴漢防止バッジに込めた想いまで否定するつもりはまったくありません。
だけど、残念ながら痴漢を甘く見過ぎです。
ゴキブリはホウ酸団子かゴキブリホイホイをおけば出なくなりますが、痴漢という害虫はバッジ一つで追い払えるほどゆるくはありません。
そして。
世間は弱いものに対してトコトン厳しいけれど。
あなたが思うほど冷たくはありません。