※意見には個人差があります
「おにぎり」と「おむすび」の違いってわかります?
なんと、、、同じらしいです!
おにぎりとおむすびの違いについて、広辞苑には「おにぎり」「おむすび」「にぎりめし」についてこう書かれている。
おにぎり【御握り】/にぎりめし。おむすび。
おむすび【御結び】/握飯(にぎりめし)のこと。
にぎりめし【握り飯】/握り固めた飯。むすび。おにぎり。つまり「おにぎり」「おむすび」「にぎりめし」の3つは同じものを指し、単に呼び方が違うだけ、というのが広辞苑の見解である。また、各々の語源についても諸説あり、明確な違いは見いだせない。三角、俵、丸、円盤等の形状の違いによる、呼び名の差異もないと考えてよい。
広辞苑・・・もっと日本語を大切にしようよ。。。
おっさんは、悲しいよ。。
2種類以上の呼び方があるのであれば、呼び方に違いが出た理由があるでしょうや。
諸説あって統一見解が出せないのはわかるけど、だからってまとめちゃうってのはどうかと思うんよ。。。
「おむすび」と「おにぎり」だったら・・・
おむすびのほうが美味しいに決まってます!!
そして。。
日本人にとって一番おいしいおむすびは・・・
「塩むすび」です!!
「おむすび」と「おにぎり」の定義を考える
広辞苑にもあるように。
おにぎりは漢字で書くと「お握り」、おむすびは「お結び」です。
お握りは「握り飯」から変化しておにぎりになったと考えるのが自然ですが・・・
「お結び」って何でしょう?いったい何を結ぶのでしょう?
諸説ありますが、おむすびは古事記にも登場する神様「むすびのかみ」に端を発するというものが有力。
『古事記』では神産巣日神、『日本書紀』では神皇産霊尊、『出雲国風土記』では神魂命と書かれる。
「産霊」は生産・生成を意味する言葉で、高皇産霊神とともに「創造」を神格化した神であり、高皇産霊神と対になって男女の「むすび」を象徴する神でもあると考えられる。
「産霊」は「むすひ・むすび」と読みます。
要するに、生産・生成を象徴する、日本で3番目にお生まれになったこの神様ってことですね。
この神様が昔から山にお住まいだったため、「山の形をした食べ物でゲン担ぎしよう」というのがおむすびの起源だというわけです。
本当に「おむすび」と「おにぎり」に違いはないのか・・・No!!おにぎりのほうが柔らかい!!
なるほどなるほど。
勉強になりましたね。
でも・・・この起源をベースにしてしまうと・・・
「名前の違いはあっても、どちらもごはんが手でつかめる程度の固さに握られている、という点では共通しているから、結局どっちでもいい」ということになってしまいます。
これではこの記事も先に進めません。
そこで次に目を付けるのがこの起源。
- おにぎり・・・武士の携帯食としてギュウギュウに詰め込んだ握り飯
- おむすび・・・作るとき手を結んでつくるから「お結び」
これなら、おむすびとおにぎりに味(=触感)の差をつけることができます。
この起源をベースにすると両者の硬度は
おにぎり>おむすび
という不等式で示すことができます。
異議あり!!
そりゃ、昔は「握る=力任せ」という方程式が成立したかもしれません。
しかし、日本人はそこから「握る」ことを芸術の域にまで高めました。
その象徴が握り寿司!
握り寿司はネタとシャリのバランスが命。
シャリは口の中でホロリとほどけ、ネタと一体になって初めて「お寿司」の味になります。
シャリがほどけなければ、刺身をおかずに酢飯を食べているのと変わらなくなってしまいます。
江戸前寿司の職人さんは、サラリホロリとほどけるシャリのために研究と修行を重ねてきました。
米粒どうしがつぶれず、かといって崩れず、適度に空気を含んだシャリと、”仕事”のなされたネタが口の中で生み出すハーモニーに、僕たち日本人は、感動するのです。
・・・話がそれましたが。。。
要するに。
少なくとも日本では。。
「握る」からと言って「固い」とは限らないのです。
実際におにぎり・おむすびを作ったことがある方ならわかると思いますが・・・
「おにぎり」を作ろうと思ったら、右手と左手が「触れるか触れないか」程度で握ります。
弁当など後で食べるときは、これくらいの力で握ると冷めて少し縮んだときにちょうどいい食感になります。
参考 【本当においしいおにぎりの握り方】“プロの技”を、東京で一番古いおにぎり屋さんに聞いてきた!
・・・ご飯の量を少なくすれば話は変わってきますが・・・
おむすびの定義を「手と手を結んで作るのが『おむすび』」とすると、おむすびをつくるにはかなり手と手を寄せなければなりません。
当然、できあがったものはおにぎりより固くなります。
つまり。。
両者の硬度の正しい不等式は
おにぎり<おむすび
なのです!!
結局、「おむすび」と「おにぎり」はどちらが美味しいのか
ここまでで2,000文字超え。
・・・僕、何やってるんだろう。。。
ではいよいよ結論を出していきたいと思います。
「おにぎり」より「おむすび」のほうが固いこと、ご理解いただけたと思います。
お寿司の話も出てきたし、上述の「おにぎり 浅草 宿六」の三代目店主・三浦洋介氏も、「おにぎりは力を入れず『まとめる感じ』でつくるべし」とおっしゃっています。
ですが・・・
お米がサラリホロリとほどけて美味しいのは、ネタや具のあるもの!
ということを忘れてはいけません。
個人の好みで意見が分かれるのは百も承知ですが、あえて断言します。
米が主役であるおむすび・おにぎりで、米のうまみを100%味わうには、ある程度の噛みごたえ・固さは不可欠!
米本来のうまみを真に引き立てるのは「塩」!!
海苔や具材はむしろ邪魔!!!
よって・・・
「塩むすび」こそが究極にして至高!!
楽しい異論・反論、お待ちしています。
※ガチなやつは、、、勘弁してください。。
まとめ
- お蕎麦
- てんぷら
- お刺身
- 魚の塩焼き
- 吸い物・・・
日本人は古来より、「素材そのものの味を楽しむこと」を楽しみ、美徳としてきました。
職の西洋化が進んだ今でも、どんなに豪華なフルコースを食べて帰ってきても、一杯のお茶漬けで「あぁ」と心からの声をあげ、一日を締めくくります。
世界と戦い、世界と共存していく中で、よりグローバルな感覚を身に着けていかなければいけないことは否定できません。
だけど・・・根っこだけは・・・忘れないでいたいものです。