僕はコールセンターで2年お世話になってから、今はサーバ運用の会社で仕事をしています。
IT系のコールセンターの質が悪いと苦言を呈したばかりですが・・・
エンジニアのコミュニケーション能力の低さにもウンザリしています。
今朝方も僕がキレかけてたら先輩から
「今日は良いほうだよ。」
なんて励まされてしまいました。
企業が人件費を極限まで圧縮している今。
技術屋さん・エンジニアさんは技術だけで生き残っていける時代はとっくに終わっています。
オープン化・標準化・情報化・・・
独自の技術・他社より優れた技術・自分だけのスキルを確保し続けるのはもはや不可能です。
老舗のブランドや腕一本で食べていけるのは、一部の伝統工芸の職人さんだけです。
家族を路頭に迷わせたくなければ、コミュニケーションスキルを磨くべきです。
採用担当者の方は、一度田舎にいってみてください。
コミュ力の高さに愕然として、人生変わりますから。
技術者・エンジニアさんに質問です。「あなたは『あなただけの技術』を持っていますか?
少なくとも、今この記事を読んでいる人の中で「Yes」の回答をできる人はいないでしょう。
僕のブログを読んでくれる人は僕と違って頭がよく、少々トゲのある言葉でも受け止めてくれるインテリジェンスの高い人です。
だからわかるでしょう?
今の時代、そんなものを持つことなんてできないって。
AppleをIT業界のリーダーたらしめているスティーブ・ジョブズが残した革新性。
初代iPhoneが出た頃と同じ輝きを放っているでしょうか?
特許を取りまくってかろうじて優位性を保っているとはいえ、かつての独占的な力は感じられません。
サーバ立てるのもオープン系が主流。
自前で一から開発するなんてよっぽどの大企業だけです。
技術は日進月歩。
あなたが苦労して習得したことも、一つバージョンが上がれば化石になります。
もう一度聞きます。
あなたに「あなただけの技術」はあるでしょうか?
世界中であなたしかできないことなんて、存在するでしょうか?
求められる技術者・エンジニアのコミュニケーションスキル・営業力
少なくともうちの職場は死ぬほど求めています。
サーバの保守で現場に入ってくれるエンジニアさんが、全然使えません。
どうすれば直るか聞いているのに、故障の原因の可能性について延々と話し続ける。
いや、あなたの知識なんてどうでもいいんですよ。
こっちはお客様のサーバが止まって大変なんですわ。
直るのが遅れれば、お客様に業務影響が出て、下手をすれば損害賠償モノなんですわ。
原因は後で調べればいいんだから、さっさと直してくださいよ。
・・・っていうか、故障の原因を断言するならともかく、「●●の可能性、■■の可能性、あ、▲▲の可能性もありまして・・・」とか・・・
いらん!!
今は昔。
日本の景気がよくて、残業が美徳とされていた頃は、とにかく人をたくさん使う仕事のやり方が主流でした。
コールセンターはやたら細かい部門・担当者に分かれてて、お客様ごとに担当者を付ける余裕がありました。
営業費も湯水のごとく使えました。
何かアレば営業担当がすぐに飛んで行く。
そんなことが可能な世の中でした。
技術者と顧客の間には専門の仲介役を用意する余裕がありました。
とにかくいいものを作れば売れる。
技術者は技術で勝負しろ!
磨け磨け、技術を磨け。
そんな時代でした。
・・・今はそんな時代じゃありません。
一人で何百人という顧客を管理し、ありとあらゆる案件に一定以上のレベルで対処できる知識が求められます。
営業費も広告費も削られて、技術者・エンジニアが直接お客様と話す機会が一気に増えました。
現場に行けば時間も交通費も余計にかかるので、出来る限りメール・電話での対応で収めたいという上の希望も強いです。
あなたの対応一つであなたが所属する会社の世間に対する評価が変わるのです。
その顧客だけだったらまだしも、それがネットで世界中に拡散されてしまうのです。
そうなれば始末書では済みません。
下手をすれば、家族は路頭に迷い、崩壊し、・・・人生終わりますよ。
終身雇用の崩壊は技術畑にも広がっている。コミュ症なエンジニアをじっくりと付き合ってくれる転職先なんてない!
技術畑といえば、一昔前は腕の良いエンジニアは会社がそれはそれは大切にしてくれました。
スキルゼロでも一から育ててくれて、資格を取れば給料が上がって、万が一退職なんてことを匂わせれば引き止めに合う。そんな時代でした。
・・・そんな夢の様な会社、もう今はないんですよ。わかってるでしょうけど。
僕がお世話になっている会社にも、元技術職の人がたくさんいます。
- この会社で転職を決めるのに相当な苦労をされたこと
- 自分のスキルを評価してもらえなかったこと
年収がかなり下がったこと
を、皆さん口々に仰ります。
独自の技術なんてものがない現代。
技術者・エンジニアを採用する際に、エンジニア経験のない人事担当者が見るのは、
- コミュニケーションスキル
- 技術以外の仕事力(スケジュール調整など)
- どれだけ安く雇えるか
この3点しかありません。
転職活動は自分という商品を売り込むための営業活動です。
人事担当者のニーズを先読みし、商品(自分)がいかに役立つか、雇えばどれだけのメリットがあるかを効果的にプレゼンできなければ相手にされません。
技術はもちろん大切です。
それは間違いありません。
でも、それだけの人はスキル的に劣っていても、コミュニケーション能力のある人に転職活動中も、転職後も差をつけられます。
さて。
あなたはどうでしょうか?
あなたという商材は売れる商材でしょうか?
その魅力を発揮できる営業力は備わっているでしょうか?
まとめ
技術畑の人、スペシャリストの人って、変人であることを誇らしく思う傾向があるように思います。
変人は変人です!
少しくらいなら自分に自信を持てるし、自分を好きになれるかもしれませんが、度を過ぎると生活そのものに悪影響が出ます。
耳の痛いことを言ってくれる人を大切にしましょう。