本屋のビジネス系の棚には仕事術やタイムマネジメントの本があふれています。
それだけビジネスマン・サラリーマンの関心が高い分野なのでしょう。
・・・仕事できないと正社員でも切られる時代ですからね・・・。
ただ・・・あなたにも経験があるんじゃないですか?
仕事術やタイムマネジメントの本を何冊読んでも仕事が楽にならず投げ出してしまった経験が・・・
仕事術やタイムマネジメントの本をいくら読んでも、仕事ができるようにはなりません!
著者が悪いわけではありません。
彼らは彼らで一生懸命、いい本を書こうと頑張っています。
でも・・・
彼らと僕たちでは、環境が違います。
こういう本の著者は・・・
- 有名企業の社長
- 仕事術やタイムマネジメントを教える
- フリーライター
といった自分のやり方で仕事やタイムマネジメントをできる人たちです。
僕たち中流階級以下の、しがらみにがんじがらめにされた環境は、遠い昔の思い出になった状態で本を書いています。
そういう人たちのやり方を取り入れるのは・・・車の免許を取りたいのにバイクの教本を読むようなものです。
じゃあ、仕事術やタイムマネジメントはどうやって身に付ければいいのか・・・
カンタンです。
同じ職場の、同じ仕事をしている、仕事のできる同僚や先輩から教わればいいのです。
仕事術やタイムマネジメントの本が出せるような人のやり方は、僕たち普通のサラリーマンには役に立たない。
・・・僕もブラック企業で命をすり減らしていた頃は、少しでも仕事ができるようになりたくて色々な本を読んだものでした。
100冊以上は読みました。
でもほとんど捨てちゃいました。
役に立たないことがわかったから。
こういう本で100%言われることをいくつかピックアップしてみます。
正論ではあるのですが・・・それができれば苦労はしません!!
無駄な会議はしない、会議は30分で終わらせる
そりゃ、会議をしなくて済むのなら仕事ははかどるでしょう。
でも、会議をするかしないか、どんな会議をするかを決められるのはそれなりの職位にある人です。
会議をやらずに済む方法や短くする方法を考えるより、会議はあるものとして残りの時間で必要な仕事を片付けることを考えるほうが成果が出ます。
仕事には優先順位をつける
優先順位なんて10秒後には変わってしまいます。
そのたびに優先順位付けをしていたら、仕事になりません。
絶対に邪魔が入らない恵まれた環境で自分の仕事に没頭できる人はいいですが、そんな楽園のような環境を使って仕事ができるのはごく一部の人間だけです。
「いかに仕事をいつでも中断・再開できる形に保つか」を追求した方が生産性は上がります。
月曜日と金曜日にはアポや大きな仕事は入れない
月曜はその週の下ごしらえや準備に使い、金曜日はその週を振り返って仕事の改善と翌週の準備にあてる。
・・・そんなことができれば苦労しません!
中流以下のサラリーマンの予定は常にギチギチ、予定は常に相手の都合にあわせるものです。
早く仕事を終わらせれば、その分だけ別の仕事が割り振られます。
同じ理由で「仕事を入れ過ぎない」「余裕のあるスケジュールを立てる」というのも無理な相談。
僕たちに仕事を選ぶ権利などありません。
できるとすれば何かうまい理由をつけて断るか、別の人に押し付けることくらいです。
できないことは断る
後になってできなかった、間に合わなかった場合のほうが迷惑がかかるというのは、確かに正論です。
でも・・・そんなことできる会社がどこにあるというのでしょうか。
「やりもしないうちに『できない』とかいうな!!」
と怒られるのがオチです。
冒頭でも言いましたが、こういう本を書く人はビジネス雑誌でインタビューを受けたり対談をしている有名企業の社長など、自分で自分の仕事をマネジメントできる人たちです。
僕達に彼らと同じやり方で仕事をすることはできません。
彼らと同じ仕事術やタイムマネジメントを実行しようとしたら、課全体、部全体、会社全体を変えなければいけません。
それができないなら自分で会社をつくる。
2つに1つです。
仕事術やタイムマネジメント本にお金を使うなら、部や課のエースにランチをおごれ!
では、あなたがあなたの職場で効果を発揮する仕事術やタイムマネジメントを身につけるにはどうすればよいのか?
カンタンです。
あなたの所属する組織の中で一番仕事がデキる人に教わって、それを真似ればいいのです。
本当に仕事ができる人は、隠し事をしません。
聞けば何でも教えてくれます。
その職場の環境にカスタイズされた本当に使える仕事術・タイムマネジメントですから、市販の書籍に書かれた内容の100倍価値があります。
同性だったらトイレまでついていくくらいの貪欲さで対面で教わったことはもちろん、その人の一挙手一投足を盗みましょう。
社会に出てから14年・・・いろいろな人と仕事をしてきましたが、仕事ができない人ほど秘密主義です。
忙しいこと、自分しかできない仕事があることに酔ってるんでしょうね。
こういう人は、仕事を囲い込むことでしか自分の存在意義を確保できない小物ですから、ついていっても上には上がれません。
逆にデキる人は常にたくさん仕事を抱えているので常に忙しいですが、それでもなんとか時間をやりくりして教えてくれます。
仕事術やタイムマネジメントの先にあるもので生き残っている自信があるからです。
そして、意識しているかしていないかは別として、自分だけが数字を上げるより、組織全体のパフォーマンスをあげるほうが得になることを知っているからです。
まとめ
僕が某ブラック企業で働いていた頃、締め切りを守れないことが多くて社長に自殺寸前まで人格攻撃をされていた時期がありました。
仕事術・タイムマネジメントの本を読んでは試したけれど効果が出ず、逆に「変なことに頭使うなら手を動かせ、この無能が!」と罵倒され、擦り切れた心から血がにじむ毎日。
八方塞がりで恥を忍んで助けを求めた先輩(年下)は、
- 社長の性格
- その会社での仕事の種類と特徴
- その会社での優先順位の付け方
- その他、その会社のローカルルール
・・・等々をじっくり説明してくれたうえで、自分がやっている仕事術・タイムマネジメントを惜しげもなく教えてくれました。
「こんな基本くらい・・・」なんてことは一言も言われませんでした。
デキる人は仕事術・タイムマネジメント術に関して「自分で調べろ」「調べてから聞いてこい」なんてことは絶対に言いません。
言葉の意味やビジネスマナーといった一般的な知識ならともかく、仕事のやり方やタイムマネジメントは、Google検索で解決できるような単純なものじゃないことをわかっているからです。
- 「こんな基本的なことを聞くのは恥ずかしい」
- 「いつも忙しそうだからこんなしょうもないことで時間をとっては申し訳ない」
なんて遠慮は必要ありません。
- 時間と労力を使ってくれたことに「謝る」のではなく「お礼を言う」
- 仕事で恩返しをするという意識を見せ続ける
- 折を見てちょっとしたお礼をする
それだけで十分です。
追伸
一般的に人気の仕事術やタイムマネジメント本はあまり役に立たない可能性が高いですが・・・
職場の先輩が勧める本は読んだほうがいいです。
ちなみに僕が当時勧められたのは、この本でした。